韓国政府、マイナス通帳で税収不足を穴埋め…一時貸出残高が史上最大規模の32.5兆ウォンという話

韓国の国家負債が1100兆ウォン突破し、初めてGDP比50%以上となったことは先日お伝えしました。
ところが、どうもそれだけではなかったようです。

第1四半期、韓国政府は韓国銀行から32兆5000億ウォンの一時貸し出しを受け、税収の不足分を埋め合わせたことが分かりました。コロナ禍だった2020年の第1四半期は約15兆ウォンだったと言いますから、およそ2倍の規模です。
これは統計が作成されて以来、歴代最大規模であり利子だけで640億ウォンに達します。

 



朝鮮Bizの記事からです。

税収不足に第1四半期の韓銀の「史上最大」32.5兆ウォンを使った政府


14日、韓国銀行が国会企画財政委員会のヤン・ギョンスク共に民主党議員に提出した「対政府一時貸出金・利子額内訳」資料によると、今年3月末基準で政府が韓国銀行から一時貸出しまだ返済していない残額は計32兆5000億ウォンと集計された。これは該当統計が作成された2011年以後、14年ぶりに最も多い第1四半期の貸出残高だ。

(中略)

韓銀の対政府一時融資制度は政府が直接韓銀から金を借りる方式だ。財政証券の発行に比べ韓国銀行の借入は一定限度内でマイナス通帳のようにお金を引き出して使って、埋め合わせるだけで済むので政府の立場では簡単だ。

政府は1~3月の期間には通常税収が少なくなり、韓国銀行の一時借入が多いという立場だ。例えば法人税の場合、3月末までに申告するが、国庫に入る時期は4月ということだ。

上半期に財政執行が多いのも韓国銀行のマイナス通帳を引き出して使った要因に挙げられる。1月、企画財政部は福祉・働き口・社会間接資本(SOC)事業などを中心に今年上半期中に歴代最大比重(65%以上)の財政を執行するという方針を明らかにした経緯がある。

(後略)



朝鮮Biz「세수 부족에 1분기 한은 마통 ‘역대 최대’ 32.5조 끌어 쓴 정부(税収不足に第1四半期の韓銀の「史上最大」32.5兆ウォンを使った政府)」より一部抜粋

一時貸し出しってそんな気軽に使うもんなんですかねぇ?例えば災害発生時とか、緊急で必要な時に使うものというイメージがありました。
記事の書き方だと「 給料日前で今月ピンチだからちょっと貸しといて」 みたいに聞こえちゃいます。

これ、もしかして本当は先日発表された「2023会計年度国家決算報告書」で国家債務として記載されるべき分だったんじゃないでしょうか?(マイナス通帳として処理されるので多分載ってないと思うんですけど...違うかな?)

いずれにせよ、韓国では今、政府も民間も高い金利に苦しんでいる状況です。先日、韓国銀行は10回目の金利凍結を決定し、政策金利は3.5%で据え置かれました。
輸出が回復傾向にあるとはいえ、韓銀は年内の金利引き下げを「難しい」と判断しています。というか、韓国単独では「難しい」という意味だろうと思います。
仮に下半期に米国が金利引き下げを行えば、追随して韓国も引き下げると思いますが状況的に米国が金利引き下げ判断を下す可能性は低いのじゃないかと思います。