TMON・ウィメプ事態、電子支払い代行業者はことごとく「保険未加入」という話

Qoo10傘下のTMON・ウィメプ・インターパーク3社はすべて企業回生手続きを申請済みです。
これらと取引のあった電子支払い決済代行会社(PG会社)は14社にのぼりますが、保険に加入している会社は「0」だったことが分かりました。
保険未加入とは要するに、商品購入者へ払い戻した金額を決済代行会社が損失として丸被りするという意味になります。
先月の時点で500億ウォン以上の払い戻しが受け付けられています。

 



朝鮮Bizの記事からです。

ティメプ、PG社14社に支給保証保険「0件」...1000億ウォンの損失危機


(前略)

19日、共に民主党のカン・フンシク議員室が金融監督院から受け取った資料によると、ティモン・ウィメフプと取引関係にあるPG社は計14社で、これらの会社がティモン・ウィメプから還収しなければならない金額を受け取れなかった場合に備えて加入した支給保証や債務保証事項は存在しなかった。

(中略)

先立ってPG社は一般商品の場合、政府介入の下でティモン・ウィメプ側から払い戻し情報を伝達され払い戻し作業を進めた。先月28日基準でカード会社に受け付けられた払い戻し金額は550億ウォンに達した。

ただし払戻金規模が大きい旅行商品の場合、旅行会社・カード会社・PG社間の責任攻防を続けている状況だ。韓国旅行業協会によると今回の事態で発生した未精算金額は約1000億ウォンと推定される。

しかし支払保証保険が全くない状況であり、PG社が払い戻し金を全て損害として抱え込む危機だ。Eコマースが加入する支給保証保険とは、被保険者がPG社である保険だ。ティモン・ウィメプ事態のように大規模オンライン決済取り消し(払い戻し)中断事態などが発生した時に備えた商品だ。保険加入者(Eコマース)に代わって被保険者(PG社)に補償金を与える安全装置だ。

(中略)

PG社が求償権訴訟をしたとしても、両社は回生手続きを踏んでおり資本潜食状態であるためお金を返してもらうことは難しい。

(後略)



朝鮮Biz「[단독] 티메프, 14개 PG사에 지급보증보험 ‘0건’… 1000억 손실 위기(ティメプ、PG社14社に支給保証保険「0件」...1000億ウォンの損失危機)」より一部抜粋

保険は何事もなければ無駄なコストになることは確かです。しかし、企業にとって最も根幹に関わる部分の保険をケチる企業は信用できないと感じてしまいます。

記事の中に、通常、大規模Eコマースは保険加入が省略できる場合が多かった、と書かれています。恐らく、「大規模」であることそのものが「信用」に直結するからだと思うのですが...しかし同時に、「大規模」であることは問題が発生した際にも「大規模」であることも確かなはずで…。