キャッシュレス市場が乱立し過ぎて訳がわからんのだけれど、還元の話はどうなってるの?な話

今年の10月1日からの実施される消費税アップを受けて、キャッシュレス決済で支払ったものに関して一部還元されるという政策案が出ています。
期間は2020年9月まで。 還元の対象となるのは中小・小規模の小売店・サービス業・飲食店等での支払いで個別店では5%、フランチャイズ店では2%となっています。
既に消費者還元事業費として2,798億円の予算が見込まれています。
還元率が結構高くてバカにできません。
ですが肝心のキャッシュレスサービス側が乱立し過ぎていてカオス状態です。
施行までにキャッシュレスサービスの準備を考えていたり、今現在自分が利用しているサービスが還元の対象になっているのか気になる人もいると思います。
今の所分かっている範囲で調べてみました。






国内キャッシュレス市場

まず現在のキャッシュレス市場について整理しておきましょう。
キャッシュレス決済手段は主に3種類に分類できます。

  1. カード決済(クレジット/デビッド/プリペイド
    信用決済。ギフト券型プリペイドなど一部例外があるが基本的にカード会社が建て替えておいて後で一括請求される。
    事前審査が必要。高校生を除く18歳以上から申込可能。
  2. 電子マネー
    SuicaWAONnanacoに代表されるような事前チャージ型。予めチャージしておいた金額内でのみ利用可能。
    基本的に審査不要。年齢制限は事業者により異なる。
  3. QRコード決済(モバイル決済)
    LINE Pay、楽天Pay、PayPayに代表されるバーコード型決済。
    導入コストの低さや、スマホを用いた決済が可能なことから最近急速に広がっている。
    決済方法は主に2つ。店側が提示するコードを客が読み取るユーザスキャン型と、客側が提示するコードを店がスキャンするストアスキャン型。


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上記カオスマップはクラウドキャスト代表取締役の星川高志さんが作成されたものをお借りしました。
クラウドキャストさんは経費精算クラウドサービス「Staple」などを手がけられています。


画像にはまだ載っていませんが、今年の7月にはファミリーマートが新たにFamiPayを開始することが発表されています。
○○Payの名称が示すようにQRコード決済(モバイル決済) です。

○○Payの乱立が凄いですね。雨後の筍のようにどんどん新しいものが出てきています。かつてのショップポイントの乱立を思い出します。Tポイントなど、共通ポイントサービスの登場で収束しましたが、○○Payも同じように収束するのでしょうか…?


対象の決済事業者は公募で募る

本格的に動き始めるのは4月以降

2月12日の世耕経済産業大臣の記者会見によると、今年度中に決済事業者の公募が始められるようです。
還元プランの公表は各事業者ごとに行われます。
経産省としては、消費者還元のインフラとして事業者のポイントサービスを利用するということ(ついでにキャッシュレス決済の普及促進)ですが、事業者としては顧客獲得のチャンスでもありますから、独自のキャンペーンを打ち出して差別化を図る可能性があります。
いずれにせよ、4月以降の還元プラン公表を待たねばならないでしょう。


既に内定の出ている事業者もある

一部報道によると、既に還元対象となる事業者14社が内定しているとのことです。
※この内定事業者の一覧ですが、ソースとなった資料を見つけることが出来ませんでしたので、あくまで参考程度としてください。

クレジットカード

電子マネー

汎用サービス

QRコード決済(モバイル決済)

  • オリガミPay
  • LINE Pay
  • PayPay

決済代行

  • Coiney
  • Square

※決済代行とは、クレジットカード決済を導入したい事業者とカード会社との間に入り決済手段を提供するサービスのことです。
クレジットカード決済を導入する(加盟契約を結ぶ)には、決済センターへ決済を要求するシステムの構築やセキュリティの問題などがありネットの個人商店では気軽に導入できません。
ですがネット通販においてカード決済は既に常識となっています。カード決済が出来るか否かが売上に直接影響する場合も少なくありません。
そこで利用されるのが決済代行サービスです。


まとめ

基本は4月以降の情報開示を待つ

内定事業者のリストがどの程度あてになるのか分かりませんが、クレジットカードを持っているなら慌てて他サービスを準備する必要は今の所ないでしょう。
4月以降のポイント還元公表を待ってからで十分ですし、大手のクレジットカード会社であればまず間違いなく公募に参加するはずです。

ただ還元対象が中・小規模店に限定されることから実店舗ではクレジットカードが使えない所が多いことが予想されます。
そうした場合に備えて電子マネーQRコード決済の手段を準備しておきたいところです。が、この2種は審査が不要なため利用開始までに時間が掛かりません。
特にQRコード決済はアプリをインストールしてチャージさえしてしまえば即日利用可能です。


ただし、ちょっと変わったのが欲しいと思っている場合は直前になると手に入らない可能性があるので要注意です。
例えば、私はANAマイレージクラブEdyカードを持っているのですが、最近コイン型の楽天Edyがあることを知り、乗り換えようかと検討中です。
楽天パンダのキーホルダーに入れて持ち歩けるので嵩張らないし、わざわざ財布からカードを取り出す手間がなくて良いな、と思っております。何よりカワイイ。楽天パンダ大好き。
他にもストラップタイプなど、一目見ただけでは電子マネーとは思えないデザインのものもあります。
こういうのを利用しようと思うと早めにゲットしておかないと品薄になって使えない可能性があります。


既に電子マネーQRコード決済を利用されている場合は、4月以降自分が利用しているサービスが還元対象に入っているか確認することをお忘れなく。


2月現在分かっていることは以上です。
対象事業者は今後も増えるでしょうし、除外品目や実施店舗についての情報も開示されていくでしょう。
生活に直結する話題ですから、今後も注視していこうと思います。