米韓国防省長官会議で「終戦宣言」に言及せず、逆に軍事的圧迫を強化するという話

韓国で毎年恒例の米韓国防長官会議が行われたのですが、終戦宣言については議論されなかったそうです。

 

 

ニューシスの記事からです。

韓米国防総務省最大の恒例会議で終戦宣言について言及なし


韓米国防部間の最大規模の年恒例会議である韓米安保協議会議(SCM)で、韓国政府が重点的に推進中の終戦宣言問題が言及されなかったことが分かった。

2日、龍山区の国防部庁舎で開かれた韓米安保協議会議の共同声明と共同記者会見で、終戦宣言問題が扱われなかったことが明らかになった。
むしろ、ソ・ウク国防長官とロイド・オースティン米国防長官は、同日の会議で北韓に対する軍事的圧迫を強化しようと意見をまとめた。

ソ長官とオースティン長官はこの日の共同声明で「両長官は常時準備体制維持、連合防衛能力向上、関連作戦計画を最新化していくことにした」とし、北韓の強化されたミサイル能力に対応するため作戦計画を修正すると明らかにした。

現行の作戦計画015には、北韓核兵器使用の兆候が捉えられた場合は先制攻撃、北韓に急変自体発生の時は韓米連合軍投入などが盛り込まれているという。2019年からは「修復地域に対する治安、秩序維持」と「安定化作戦」まで含まれるという。これは事実上、全面戦争への備えと有事の際の北韓占領を意味する。

このような作戦計画の水位を高めるという両国国防部の意思が表明されると、一部ではムン・ジェイン政府が推進中の終戦宣言と真っ向から反するという指摘が出ている。これに対してソ長官は「終戦宣言は政治的・宣言的な意味であるため、この作戦計画のためのSPG(作戦企画指針)と特別な関係はないと考える」と述べた。

今回の韓米安保協議会議で終戦宣言が論外だったという点は共同声明内の国連軍司令部関連文書でも確認された。
終戦宣言が実現すれば休戦協定によって非武装地帯の管理任務を遂行する国連軍司令部の存在意味が色あせるという指摘が出ていた。しかし同日、韓米国防部はむしろ国連軍司令部の役割が重要だと口を揃えた。

両長官は共同声明で「両長官は国連軍司令部の停戦協定尊守と履行に関する役割を再確認した」とし「両長官は国連軍司令部が68年間の韓半島の平和と安定を維持するのに肯定的に寄与してきており、大韓民国の主権を完全に尊重する中で、その任務と課題を遂行していくことを再確認した」と明らかにした。



ニューシス「한미 국방부 최대 연례회의에 종전선언 언급 없었다(韓米国防総務省最大の恒例会議で終戦宣言について言及なし)」より一部抜粋

象徴的な意味の「終戦宣言」と、有事に備えるという意味の実働部分を一緒にするな、ということです。
「火の用心」のポスターを作って街中に貼り付けたら消防隊員が訓練しなくても大丈夫、なんてことないですからね。MM
国防部はまだまともそうです。