韓国与党・野党の支持率拮抗...このままでは来年の総選挙、ひいては大統領選ヤバイのでは...カギは経済政策か?な話

韓国では来年4月に総選挙が迫っています。
現在は定員300のうち過半数の168議席を野党である共に民主党が占め、与党の国民の力は111議席と捻じれ状態です。
ユン・ソンニョル政権の中間評価に当たる総選挙で、どれだけ与党が議席を獲得できるかが大事になってくるのですが...最近の支持率調査では3週連続、合わせて4%の下落との調査結果が出ています。もちろん、調査会社によって支持率には若干のバラつきがあります。しかしどの結果もイマイチ「ぱっ」としません。

 



聯合ニュースの記事からです。

ユン大統領の支持率32%...国民の力33%・民主党34%[韓国ギャラップ]


(前略)

韓国ギャラップが先月28~30日、全国の満18歳以上の1009人を対象に調査した結果によると、ユン大統領の職務遂行を肯定評価するという回答は32%だった。

(中略)

ユン大統領の職務遂行の肯定評価は11月の第2週の36%から第3週目に34%、第4週目に33%に下げた後、今回の調査で再び下がり3週連続下落した。

肯定評価の理由は「外交」(42%)、「熱心さ/最善を尽くす」(6%)、「全般的にうまくやっている」(5%)、「国防/安保」(4%)などだった。

否定評価の理由としては「経済/民生/物価」(21%)、「外交」(14%)、「全般的に間違っている」(7%)、「疎通不足」、「独断的/一方通行」(5%)などが挙げられた。

(中略)

政党支持率国民の力が33%、共に民主党が34%だった。

国民の力は直前の調査と同率で、民主党は1%p下げた。

(中略)

主観的な政治性向調査では回答者の43%が「中道」と答えた。31%は保守、26%は進歩と答えた。

歴代大統領の功罪*1認識調査の結果、最も良かったことの多い大統領として廬武鉉元大統領が、最も悪かったことの多い大統領として全斗煥元大統領が選ばれた。

(後略)



聯合ニュース「尹대통령 지지율 32%…국민의힘 33%·민주당 34%[한국갤럽](ユン大統領の支持率32%...国民の力33%・民主党34%[韓国ギャラップ])」より一部抜粋

全斗煥さんと言えば、11月で亡くなってから2年が経ちましたが、未だにお墓を準備できていないとかなんとか...。
日本では死んじゃった後はある意味「無敵」なので祟られないように鎮めますけど、韓国では安らかに眠らせてたまるものかと言わんばかりに墓を掘り返(破墓)したり、碑を毀損したり、生家を燃やしたり何やかやあります。そのへん見事に逆ですよね。


正直、このままでは与党・国民の力は来年の総選挙に勝てないと思います。一番効くのは経済政策が巧く行くことですけど...マジで何もしてないんですよね、ユン政権。具体的なビジョンすら示さない。

ユン政権は「①民間中心の力強い経済、②体質改善で飛躍する経済、③未来に備える経済、④共に進む幸福の経済」を柱に経済政策を進めるとしていました。
しかし「体質改善」や、何かに「備える」などは、現状認識と問題分析が済んでから可能なことだと思うのですけど、ユン政権にソレが出来ているとは思えません。
ああ、でも電気料金値上げは「民間中心の力強い経済」のための政策と言えるかもしれませんね、タイミング最悪ですけど。


それなら方向性はともかく、少なくとも「所得主導経済」とハッキリ提示していたムン政権の方がなんぼかマシまであるかもしれません。少なくとも議論が出来ますから。


*1:原文「공과(功過)」。手柄と過ちのこと。