徴用訴訟賠償、日本企業に初の金銭的損失発生の話

日立造船の供託金が(自称)徴用被害者の手に渡りました。(経緯はこちらこちら

記事を書いている時点で、日本政府も韓国政府も特に何も言っていません。

 



聯合ニュースの記事からです。

強制動員被害者、供託金6千万ウォン受領…日本企業から金を受け取った初の事例(総合)


強制動員被害者側が最高裁の最終勝訴判決を土台に日本企業が供託した金を賠償金として20日に受領した。

日立造船の被害者であるイ某氏側は、同日午前、ソウル中央地裁で会社側が担保の性格で供託した6千万ウォンを出給したと明らかにした。

イ氏側は昨年12月、最高裁で強制動員被害に対する損害賠償金5千万ウォンと遅延利子賠償確定判決を受けた。その後、手続きを経て日立造船が国内裁判所に供託した金を確保したのだ。

(中略)

先月23日、ソウル中央地裁から差し押さえ取り立てを認められ、担保決定したソウル高裁の取り消し決定まで受けた。

その後、担保取り消し決定文が日立造船に送られ、この日担保のあるソウル中央地裁から供託金の出給申請を認められた。

イ氏側の代理人である法律事務所ヘリムのイ・ミン弁護士は「日本企業が自発的に出したお金が強制徴用被害者に渡るのは今回が初めて」とし「一部に対する事実上の賠償が日本企業によってなされるという点で意味がある」と話した。

(後略)



聯合ニュース「강제동원 피해자, 공탁금 6천만원 수령…日기업 돈 받은 첫 사례(종합)(強制動員被害者、供託金6千万ウォン受領…日本企業から金を受け取った初の事例(総合))」より一部抜粋

私はてっきり日立造船が送達の受け取りを拒否して官報での公示になると思っていたんですけど、記事の書き方からすると受け取ったようですね。
あれかな、「カナデビア」でしたっけ?社名変更(確か今年の10月頃)の前にマイナスイメージの案件は片付けてしまおうという魂胆だったんですかね?

まあ、思惑はどうあれ「日本企業から初めてお金を受け取った」という前例を作ってしまったのは悪手かと思います。
これで完全に第三者返済案は無意味なものになりました。
また、日立造船は賠償金ではなく、資産差し押さえ命令の強制執行停止のための供託金の名目で納めたお金でしたが、関係なくなりました。記事を見ても明らかなように「日本企業から金を受け取った(≒日本企業が金を払った)」という事実こそが彼らにとって重要だからです。