韓国の2023年第4四半期出生率が0.6台に突入した話

四半期基準のものではありますが、とうとう韓国の出生率が0.6台に突入しました。

本日発表された12月の人口動向資料によると、昨年の第4四半期(9月~12月)の合計特殊出生率は0.65人と出たそうです。韓国政府が作成したシナリオ(中位推計)だと、0.65人に達するのは2025年となっています。しかも、0.65人は「底」で、それ以降「反騰」することになっています。
シナリオよりも早く予定の「底」に到達したうえ、今のところ出生率が「反騰」しそうな政策材料がありません。

 



京郷新聞の記事からです。

出生率0.6台に入る韓国···50年後、生産人口が半分になる


(前略)

統計庁が28日に発表した「2023年12月人口動向」によると、昨年第4四半期の出生児数は5万2618人と集計され前年比6.9%減少した。 第4四半期基準ではもちろん全四半期を通じても最も低い出生児数だ。妊娠可能な女性1人が一生産むことができる子供数の合計出生率0.65人)も集計後初めて0.7人に至らず、2015年第4四半期(10万2079人・1.15人)以降10年も経たないうちに半分以下に落ちた。

今年は年間合計出生率も昨年(0.72人)よりさらに低くなり、0.6人台まで下がる可能性が高い。出生児数のグラフがまだ底点に達していないという意味だ。統計庁が昨年発表した将来人口推計を見ると、今年の出生児数は中立シナリオである中位推計基準22万人、合計出生率は0.68人と予想された。最も悲観的なシナリオである低位推計では21万人、0.67人だ。

(中略)

政府は中位推計基準で来年の年間合計出生率が最低点(0.65人)を記録し、以後反騰するものと見ている。この場合、2036年になってようやく出生率1人台を回復するものと推計されるが、これもまた断言することが難しくなっている。低位推計基準では2026年の年間合計出生率が0.59人まで下がり底をつくが、50年近く経った2072年にも1人台に到達できないものと展望される。この場合、2072年の年間出生児数は8万7000人まで下がることになる。

さらに、高齢化の流れまで重なり、人口規模は縮小され、生産年齢人口もさらに速いスピードで減るものと予想されている。昨年の年間死亡者数は35万2700人で、出生児数(23万人)から死亡者数を引いた人口自然増減規模は12万2800人減少となった。

(中略)

将来人口推計によれば2022年3674万3000人水準である15~64才生産年齢人口は50年後の2072年1657万5000人に減ると推計された。同期間、65歳以上の高齢人口は898万1000人から1727万1000人へと2倍以上増えるものと予測された。



京郷新聞「출산율 0.6대 들어선 한국···50년 뒤 생산인구 반토막 난다(出生率0.6台に入る韓国···50年後、生産人口が半分になる)」より一部抜粋

そもそも、なんで出生率が底を打って反騰する、と見ているのかもよく分からないんですよね。
ただとにかく「反騰する」という報告書しか出ていない感じです。ジャンボリーのときとか、エキスポ誘致合戦のときのような「そうでなければならない」的なモノを感じます。