営業利益で利子が払えない韓国企業の話

2022年の分析結果では、韓国企業の10社に4社が営業利益で利子分を払えないということでしたが、2023年の分析でも同じ結果が出ました。
その割合は40.1%。歴代最高水準だそうです。ただし、実際はもっと多い可能性があります。なぜかは分かりませが、集計対象の基準が違うんです。
元の資料を確認したわけではないのですけれど、少なくとも記事に載っている数字によると、2022年はこの割合が「34.6%」となっています。しかし、去年の10月に報じられた記事では「42.3%」。詳細は後述しますが、基準が変わったために割合が変わったとしか思えません。

 



ハンギョレの記事からです。

企業の40%が稼いでも利子を払えない…成長性・収益性の悪化


(前略)

12日、韓国銀行が発表した「2023年企業経営分析結果」によると、昨年の国内外部監査対象非金融営利法人企業(3万2032社)の利子補償比率(営業利益/利子費用)は219.5%で、前年の443.7%より大幅に下落した。これは2013年の関連統計編制以後、最低水準だ。

営業利益より利子費用が多い企業(利子補償比率100%未満)の割合は、前年の34.6%から昨年は40.1%へと増え歴代最高水準を記録した。

(中略)

調査対象は資産規模120億ウォン以上などで外部会計監査を受ける法人の個別財務諸表基準だ。

外部監査企業の成長性と収益性はいずれも悪化した。成長性指標である売上高の伸び率は、2022年の16.9%から昨年は逆成長(-2.0%)した。

(中略)

収益性指標である営業利益率(3.8%)と税引き前純利益率(4.4%)も2022年の5.3%、5.1%に比べていずれも下落した。昨年の営業利益率は2013年以後、最低水準だ。ただし、営業活動の利益と短期借入金および利子費用を勘案したキャッシュフロー補償比率(39.1%→47.1%)は改善された。

(後略)



ハンギョレ「기업 40% 돈 벌어도 이자 못 내…성장성·수익성 악화(企業の40%が稼いでも利子を払えない…成長性・収益性の悪化)」より一部抜粋

昨年の10月にも関連報道がありました。そのときも「10社中4社」の割合は変わらず。
ただし、この時の報道では2022年の利子補償比率100%未満の会社は「42.3%」と出ていました。今回の記事では2022年は「34.6%」となっています。むしろ改善してますよね?

実はこれ、カラクリがあります。対象となっている企業が違うんです。
去年の報道で2022年が「42.3%」と出た時の対象は、利子費用が0の企業を除く46万8248社が対象でした。利子費用が無い企業は除外されています(入れると20.5%)。

それに対して今回は「資産規模120億ウォン(約12億円)以上」「外部会計監査を受けている法人3万2032社」が対象です。利子費用が無い企業も含まれていると思われます(まあ、この規模の法人が利子費用0の方が珍しいと思いますが...)。
いずれにせよ、数字を悪化させる可能性の高い中小企業は予め除外された上での数字が「34.6%」(2022年)ということです。

さらにマズイのは、その(2022年の数字を出した)条件で2023年が「40.1%」と出ていることです。コレを先の(2022年が42.3%と出た)「利子費用が0の企業を除く~」の基準で出すと、もっと悪い数字が出て来る可能性が非常に高いです。