次期大統領有力候補3名…うち2名に「司法リスク」の話

今回の戒厳令騒動でユンさんの政治生命はほぼ間違いなく終わりました。弾劾案が通るかどうかは不透明とは言え、私にはここから弾劾を回避できるイメージが湧きません。

一部メディアでも、遅かれ早かれ弾劾は行われるだろうとの見方が強く、あくまで「外信報道」を引用する形ではあるものの「次期は誰か?」に関心が移っています。

有力候補は3名。みんな大好きイ・ジェミョンさんに「玉ねぎ男」ことチョ・グクさん、現与党・国民の力代表ながら、戒厳令発令直後に批判の声を挙げたとされるハン・ドンフンさんです。
面白いのがハン・ドンフンさん以外の2人には司法リスクがあることです。にも関わらず、不利どころか有利に見えてしまいます。

 



アイニュース24の記事からです。

「ユン弾劾されるなら次期は…」 海外メディアが指摘した有力大統領候補3人は?


(前略)

戒厳令解除以後、ガーディアン紙、AFP、CNNなど外信はユン大統領が非常戒厳を宣言した背景と弾劾危機に処するようになった過程を説明し、7日野党が発議した弾劾案が表決に入ると伝えた。

また非常戒厳宣言後、国内の政界と市民がユン大統領の辞任や弾劾を促しており、中途退陣の可能性が高いと強調した。

これに対しブルームバーグ、ウォールストリートジャーナルなど外信は、ユン大統領が弾劾されたり下野する場合、彼に代わる有力候補として共に民主党のイ・ジェミョン代表、国民の力のハン・ドンフン代表、チョ・グク革新党のチョ·グク代表を挙げた

外信は特に、イ代表が次期大統領選挙の構図で最も有利な位置にあると分析した。次期大統領選候補の中で最も高い支持を受けてきたうえ、戒厳宣言後、積極的に対応する姿を見せたためだということだ。

与党ではハン代表を最も有力な候補に挙げた。外信は、ユン大統領が戒厳を宣言してから約20分後に、ハン代表が「大統領の非常戒厳宣言は間違っている。国民と共にこれを防ぐ」という立場を明らかにし、直ちに対応に出た点に注目し、これを通じて大衆的支持をより一層引き上げる踏み台を用意したという評価を出した。

チョ代表に対しては「イ代表が率いる共に民主党と類似した点が多い」として「イ代表の司法リスクが現実化される場合、強力な代案候補として浮上する可能性が高い」という見解を提示した。

(後略)



アイニュース24「"尹 탄핵된다면 차기는…" 외신이 지목한 유력 대통령 후보 3명은?(「ユン弾劾されるなら次期は…」 海外メディアが指摘した有力大統領候補3人は?)」より一部抜粋

弾劾案の決議が行われるのは明日の19時頃と見られています。

イ・ジェミョンさんには司法リスクがあります。その件は以前も取り上げていますが、まだ裁判は終わっていません。

また、イ・ジェミョンさんの司法リスクが顕在化した場合の代替候補とされるチョ・グクさんですが、彼にも司法リスクがあります。こちらはすでに一・二審で有罪判決が出ていて、12日に最高裁判決が出る予定になっています。二審判決が支持されれば懲役二年が確定します。

しかし、チョ・グクさんはこの判決を「延期」するよう裁判所に申し入れるとのこと。理由は「今、党のリーダーシップに空白が生じるのは良くない」からだそうです。
「自分は必要な人間だから裁判所は配慮すべき」と言っているようなものです。短期間とは言え、法相を務めた人間の言い分とはとても思えません。

ちなみに彼が有罪になった事件の中には娘の不正入試問題があります。この件と、先の言い分からも分かるように、権力を私的に利用することに躊躇が無い人物です。こんな人が権力を得たら、一体どのように振舞うでしょうか?

それにしても、野党候補が「こんな」なのに、それでも不利に見えないことこそが異常です。この異常を引き起こしたのは間違いなくユンさんです。