今年1月に行われた初回の人工降雨実験は「雲は出来たが、雨は降らず」で失敗です。
4月に行われた2回目は「0.5ミリの降水量が確認された」ので、人工降雨としては成功でしょう。
ところで、韓国では2009年には20分にわたって5ミリの人工雨を降らせることに成功しています。
今年始まった実験は、本来であれば「人工降雨の実験」ではなく、「人工降雨によるPM2.5洗い流し実験」のはずです。
それなのに雨が降ったかどうかばかりが注目され報道されている不思議。
過去には0.5ミリどころか5ミリも降らせたのに、その技術はどこへやってしまったのでしょう?
ネットで過去記事を調べてみると、2008年〜2017年の9年間の間に計42回の人工降雨実験を行っていました。
政府のバックアップで気象航空機を使った実験が行われるようになったのは昨年からのようですが、技術としてはまだ基礎研究段階との評価を受けています。
この分野で一番進んでいるのは米国なのだそうで、技術格差は6.8年との評価だそうです。
PM2.5対策として即効果が見込めるようなものではありませんね。
基礎研究を続けるのは大事かもしれませんが、政府が肝入りで行うような対策とは思えません。
道に空気清浄機を設置するのと、どっこいどっこいです。
ところが、既に補正予算が26億ウォン(約2億4000万円)計上されています。
現時点で残り13回分の実施予定が残っているにもかかわらず、追加で更に10回実施するのだそうです。
また、気象観測用のドローンを10機購入するのに必要なのだとか。
もう2019年も半分過ぎているのに、下半期だけで23回も実験をするのだそうです。
ちょっと尋常なペースとは思えません。
「実験をすること」が目的になってしまってやしませんかね。