モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社が算出しているMSCI指数の発表がありました。韓国はこの指数で「先進国」分類を目指しているわけですが、今年も不発でした。
指数編入どころか、観察対象国からも外れてしまったとのことで、むしろ退行しています。(観察対象国から外れたのは2014年以来)
観察対象国から外れると、来年は指数編入対象候補になれません。
聯合ニュースの記事からです。
韓国証券市場、MSCI先進国指数編入不発…観察対象国登録失敗
韓国証券市場のモルガンスタンレーキャピタルインターナショナル(MSCI)先進国(DM)指数編入が再び不発に終わった。
先進国指数編入候補群である観察対象国(ウォッチリスト)の登載にも失敗した。
MSCIは現地時間(24日)ホームページを通じて、2025年の年例市場分類結果をこのように発表した。現在、新興国(EM)に属する韓国指数関連の変更事項はないことが分かった。
MSCIは「韓国株式市場のアクセシビリティ向上のための措置の履行および市場採択現況を持続的にモニタリングする」としてこのように明らかにした。
具体的に3月に空売り禁止措置が全面解除された中で「最近不法空売りなど不公正取引慣行に対する監督を強化するための禁止条項を削除するなど規制および技術的改善がなされた」としながらも「市場活動は回復したが規定遵守にともなう運営負担と突然の規制変化の危険に対する投資家の憂慮は依然として残っている」と指摘した。
続けて「韓国証券市場を先進市場に潜在的に再分類するための協議がなされるためには、すべての争点が解決され市場改革が完全に施行され、市場参加者が変化の効果を徹底的に評価できる十分な時間を持たなければならない」と説明した。
MSCIの先進国指数に編入されるためには、指数編入候補群である観察対象国に1年以上上がらなければならない。
今回、候補群に入らなかった韓国証券市場の先進国指数編入への挑戦は、次の機会である来年6月に持ち越された。
(中略)
MSCIは今年の評価報告書で3月、韓国証券市場の空売り取引が再開され空売り接近性が改善されたとし「(制度の)安定性を評価するために継続して発展状況をモニタリングする」と明らかにした。
ただ、外国為替市場に対しては外国機関投資家(RFI)の国内銀行間外国為替市場参加許容、外国為替市場取引時間延長などに言及し「一連の改革措置が施行された」と評価しながらも「(外国人投資家)登録手続きには依然として運営上の困難が存在し、オムニバス口座および場外取引(OTC)の活用が制限的であり、関連措置の効果が制約を受けている」と指摘した。
(後略)
聯合ニュース「한국 증시, MSCI 선진국지수 편입 불발…관찰대상국 등재 실패(종합)(韓国証券市場、MSCI先進国指数編入不発…観察対象国登録失敗)」より一部抜粋
1~2ヵ月前に、今年は今までで一番期待値が高いという報道を見かけたような気がしていましたが...。
MSCIの指摘にある「突然の規制変化の危険に対する投資家の憂慮は依然として残っている」は、確か去年も同じようなことが書かれていたと思います。
また、ルールがルール通りに運用されているか「評価できる十分な時間を持たなければならない」も、度々言われていることです。
形だけ整えて「はい、これで編入してもらえるんでしょ?」とはならないということですね。当たり前ですね、実態が伴ってなんぼですから。