VEU撤回のSK、今年3月にインテルから中国内工場を買っちゃっていた話

米国は「検証された最終使用者(VEU)」に対して個別許可の必要なしに米国産装置を輸出できる免除措置を与えていました。韓国半導体企業としてはSKハイニクスとサムスンがバイデン前政権時にこの恩恵を受けていました。しかし、先月突然撤回が発表されました。

タイミングの悪いことに、SKは今年の3月にインテルから中国にあるNANDフラッシュメモリ工場を買収、規模を拡大させていたそうです。
買収話なんてすぐにまとまるものではありませんので、恐らくVEU指定を受けた直後くらいに「これで一安心」と話を進めたのではないでしょうか?
一方、米企業のインテルはSKより米国内の「空気」が読めていたのか、ババを引かせてさっさと逃げた格好になっています。

 



エコノミストの記事からです。

「米政府の決定を待つしかない」...VEU撤回「台風の目」のサムスンとSKハイニクス


トランプ政権の米装備承認条件に韓国半導体業界が不安に震えている。最近最も注目されるイシューは「検証された最終使用者(VEU)」地位撤回だ。8月29日(現地時間)、米商務省産業保安局(BIS)はサムスン電子とSKハイニックスのVEU地位を取り消すという官報を掲載した。

BIS側は「少数の外国企業が半導体装備と技術を中国に許可なしに輸出できたバイデン時代の弱点を埋めた」として今回のVEU資格撤回を説明した。BISはサムスン電子とSKハイニックスの撤回を知らせた後、その翌日台湾の半導体企業TSMCに対してもVEU撤回を知らせた。

(中略)

しかし、時ならぬVEU資格の撤回にサムスン電子とSKハイニックスは困難に直面した。VEUの地位が終わる今年末からは、米国産装備を中国工場に入れる度に、件別ごとに米政府の承認を受けなければならないためだ。毎回、米政府の承認という大きなハードルが立てられる格好なので、中国内の工場で相当量のメモリー半導体を生産するサムスン電子とSKハイニックスの立場では大きな負担だ。

実際、サムスン電子は中国西安にNAND型フラッシュ工場、蘇州に後工程工場を運営している。SKハイニックスはさらに困惑している。中国無錫にDRAM工場を保有していたほか、今年3月にインテルから中国大連にあるNAND型フラッシュ工場を買収し、中国工場の規模を拡大して半年でVEUの地位を剥奪されたのだ。特に、SKハイニックスは大連工場に無担保で37億2900万ドル(約5兆1850億ウォン)を貸した状況だ。

しかし、まだ変数はある。VEUの地位は消えたが、代わりに年間単位で搬入承認を受けることができる方式が検討されていると伝えられたためだ。

(中略)

半導体業界関係者は「現在まで色々な話が交わされているが、公式発表はVEU地位剥奪であるため、年間承認に対する期待感は大きくない」として「それにもかかわらず継続して変動しうる事項であるため、VEU地位が終わる今年末までは見守るしかない」と話した。

産業通商資源部は今回の措置に対して「この間、米国商務部とVEU制度の調整可能性に関して緊密に疎通してきたし、韓国半導体企業の円滑な中国事業場運営がグローバル半導体供給網安定において重要であることを米国政府に対して強調してきた」として「政府はVEU地位が撤回されても韓国企業に対する影響が最小化されるよう米国政府と継続して緊密に協議していく計画」と立場を明らかにした。

(後略)



エコノミスト「“美 정부 결정 기다릴 수밖에”...VEU 철회 ‘폭풍의 눈’ 속 삼성과 SK하이닉스(「米政府の決定を待つしかない」...VEU撤回「台風の目」のサムスンとSKハイニクス)」より一部抜粋

年間承認を認めるかどうかも関税交渉の結果次第じゃないでしょうか?

ただ、イ・ジェミョンさんは左派のご多分に漏れず「大企業(財閥企業)嫌い」の人ですからサムスンやSKがいくら困ろうが気にしないでしょう。
それよりも例のジョージア州での300人拘束で高まっている反米感情を人気取りに利用しようと考えるんじゃないですかね?ラトニックさんは相変わらず(?)ニヨニヨしながら韓国を分からせようと圧力を掛けてますけど、多分掛けるポイントが微妙にズレてると思います。