今朝の7時4分と23分頃に北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを発射しました。
それぞれ420km、430km飛び、日本のEEZの外側に着水したと見られています。これによる日本への被害は確認されていません。
先週土曜日にも何らかの実験が行われたようですし、今月頭には一部の核施設の再稼働が観測されていました。(正確には施設へ電力を供給している専用発電所の稼働が確認された)
そのため突発的な動きではなく一連のスケジュールの中の一つのタスクである可能性もあります。
バイデン政権になってから弾道ミサイル(と思われる飛翔体)が飛ばされるのは初めてです。
北朝鮮側の意図、思惑というのはもちろん気になりますけれども、もう一つ気になるのが情報発信の速度でしょう。
マネートゥデイの記事からです。
「北弾道ミサイル発射」、合同参謀本部発表、日本より16分遅れた
北韓が東海*1上に弾道ミサイルを発射し、本格的な挑発に乗り出したことが観測され、長官が祝辞の日程をキャンセルするなど、政府省庁に非常事態が掛かった。ただ、韓国軍の発表が日本の海上保安庁より16分遅れて行われて対処の迅速性で遅れをとっているのではないか、という指摘が出ている。既に菅義偉日本総理は北韓が弾道ミサイルを発射したと明らかにしている。
(中略)
合同参謀本部は「韓米が緊密に協力し、万全の体制を維持中」とし「追加の情報については韓米情報当局が精密に分析中だ」と述べた。
ただ、北韓の飛翔体が弾道ミサイルと推定される、という内容は韓国政府ではなく日本が先に報じた。
NHKなどによると、日本の海上保安庁は同日午前7時9分に北韓から弾道ミサイルの可能性がある物体が発射されたと発表した。一方、韓国合同参謀が記者団に文書で発射体関連情報を伝えた時刻は7時25分で16分遅れた。
(後略)
マネートゥデイ「"北 탄도미사일 발사" 합참 발표, 日보다 16분 늦었다(「北弾道ミサイル発射」、合同参謀本部発表、日本より16分遅れた)」より一部抜粋
一応断っておきます。「海上保安庁」は誤訳ではありません。ちゃんと記事に「해상보안청(ヘザンボアンチョン;海上保安庁)」と書かれています。
ご存知とは思いますが、海上保安庁は「海の警察」であって海上自衛隊ではありません。所属は国土交通省の外局です。
NHKの報道によると海上保安庁の発表は7時9分なので一発目が発射されたおよそ5分後です。内容からして恐らく、日本海を航行中の船舶に向けての注意喚起が目的でしょうから早いに越したことはありません。そして防衛省や海上自衛隊はそれ以前に把握していたと考えた方が妥当かと思います。