韓国防衛産業に逆風の予感の話

韓国が力を入れている輸出産業に防衛産業があります。ウクライナへの支援が消極的なのとは打って変わって、お隣のポーランドへは積極的に武器装備輸出を輸出しています。一時期、輸出入銀行と貿易保険公社の金融支援を限度額いっぱい使い切ってしまい、追加の装備輸出のための金融支援が危ぶまれたことがありましたが、法改正により限度額を引き上げるほどには力を入れています。

この措置にはポーランドを、言わば足がかりにして欧州市場へ売り込みを掛ける意図があったかと思われるのですが、どうも雲行きが怪しくなってきたようです。
というのも、安全保障の観点から域外である「韓国産」でなく、「欧州産」の兵器を導入する方向に方針転換が図られているようなのです。

 



アジア経済の記事からです。

「韓国産は使わないように」...K防産の友好ムードが変わった


(前略)

昨年末、親欧州派の新政府が発足したポーランドはもちろん、欧州でもK防衛産業に対する牽制を本格化した。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は先月、フランス・パリのソルボンヌ大学欧州連合EU)議会の関係者らを対象に行った演説で「韓国製の代わりに欧州製の武器を買おう」と主張した。これに先立ち、EU執行委員会は今年3月、欧州防衛産業戦略(EDIS)を発表し、2030年までに欧州製武器の割合を現在の20%から50%に増やし、武器の共同購入を拡大することにした。域内の防衛産業企業への金融支援も推進する。

英国は最近、次期自走砲事業で最初から入札せず、韓国の代わりにドイツと自走砲の契約を結ぶことにした。韓国のK9自走砲より高いドイツのRCH155を選んだのだ。昨年、ノルウェーは新型電車事業の時も韓国K2より2倍高いドイツ産を選択した。欧州のK防衛産業の牽制気流が明確になり、韓国とドイツ、トルコなどが飛び込んだルーマニア政府の自走砲と戦車事業受注戦でも結果を断言できない。

(後略)



アジア経済「"한국산 쓰지 말자"…K방산 우호 분위기 달라졌다(「韓国産は使わないように」...K防産の友好ムードが変わった)」より一部抜粋

ところで、韓国製が避けられる理由として、「いざというとき」に補充が受けられない可能性があるからじゃないでしょうか?
現状、欧州が揉めるとしたら可能性が高いのはロシアですよね?歴史的に見ても最も警戒されているのはロシアでしょう。
しかし、韓国の対ウクライナ支援の態度、ロシアへの弱腰とも思える態度を受けて、いざとなったら砲弾などのサプライを補充できない可能性を考慮したのではないかと思います。距離的にもEU内で完結している方が便利ですしね。