ユンさんの最終弁論から1ヵ月以上経過…憲法裁、まだ結論出さずな話

ユンさんの最終弁論から25日で一ヵ月が経ちました。未だ評決が出ていません。今日は週末で、宣告の2日前には公示があることから、4月に持ち越し確定となりました。

韓国メディア(主に左寄り)は今までずっと「罷免で決まりっしょ」という明るい(?)空気感がダダ漏れだったこともあり、待てど暮らせど結論が出ない今の状況に、遅ればせながら「何かおかしい」との記事を続々と出し始めています。

それによるとユンさんの最終弁論後は休日を除いて毎日評議が行われていたのに、最近は30分で切り上げられたり丸一日評議が行われないこともあるそうで。
これを、既に結論は出ており決定文の作成に入っていると見る向きもあれば、最近まで大声が飛び交っていた(=意見が分かれていた)という証言もあったり、いまだに資料要請が出ている(確認事項がある)のはおかしいという指摘が出ていたりするようです。

まあ、いずれも憶測の域を出ない話なのですが、確かなことはいくつかあります。
一つは未だにユンさんに対する弾劾判決(認容・却下・棄却いずれも)が出されていないということ。
もう一つは、4月18日に憲法裁判所の二名の裁判官の任期が切れるということです。2人が退任すると憲法裁は6人体制に戻るため、審理が中断されます(大統領弾劾は裁判官7名以上が条件のため)。

 



韓国日報の記事からです。

ユン、最終弁論から1ヵ月過ぎたが...言い争いで評議もまともに開かれず


(前略)

28日、韓国日報の取材を総合すると、裁判官らはこの2日間、評議をほとんど開かなかった。共に民主党のイ・ジェミョン代表の公職選挙法違反事件の控訴審宣告があった26日には評議が30分も行われず、憲法訴願事件40件を相次いで宣告した27日には完全に飛ばした。先月25日、ユン大統領弾劾事件の弁論終結後、休日を除いてほぼ毎日評議を開いたことを考慮すれば異例の状況だ。同日は午後3時から評議を開いたが、やはり長くはなかった。

(中略)

法曹界では判決が遅れると多様な解釈が出ている。まず裁判官たちが意見調整を終えて最終決定文作成に突入したのではないかという分析が出ている。全体審理期間だけで104日、弁論終結後31日が過ぎただけに、詰めの作業に突入したということだ。裁判官8人の満場一致の意見なら、パク・クネ元大統領の弾劾審判の時のように主審が直接決定文を作成するものと見られる。反面、裁判官の意見が認容・棄却・却下など色々に分かれば各自自身の主張に合う研究官報告書を土台に決定文を書くことになる。

(中略)

しかし、依然として異見を狭められずにいるのではないかという観測も出ている。実際、裁判官評議が開かれる憲法裁303号室では、最近まで大声が飛び交っていたという。先週までは研究官TFに資料要請も着実にあったという。憲法研究官出身の弁護士は「弁論終結のしばらく後に要請する資料が何があるか」とし「誰かが新しい争点を提示したり、大したことではないことで揚げ足を取って時間を稼ごうとしているのかもしれない」と話した。

(中略)

ある前職裁判官も「宣告を急ごうとする裁判官と最大限遅らせようとする裁判官の間で合意がなされていないようだ」とし「宣告が遅れるほど憲法裁に向けた国民の不信が大きくなりそうで憂慮される」と明らかにした。

(中略)

問題はムン・ヒョンベ、イ・ミソン裁判官の任期があまり残っていないという点だ。両裁判官は来月18日に退任する。彼らが退任すれば憲法裁は再び6人体制に戻るが、この場合、ユン大統領弾劾事件は審判定足数7人を満たせず審理が中断される。

(中略)9人体制で1人(朴漢徹元憲法裁所長)が退任して8人体制と宣告した朴元大統領の時とは全く違う状況だ。 今回は4月18日が「マジノ線」というわけだ。 通常、宣告2日前に公示することを勘案した時、金曜日の来月4日か11日が宣告日として有力に議論されている。 これに先立ち弾劾審判を受けたノ·ムヒョン、パク·クネ前大統領の時も金曜日に宣告された。



韓国日報「尹 변론종결 한 달 지났는데... 고성 오가고 평의도 제대로 안 열려(ユン、最終弁論から1ヵ月過ぎたが...言い争いで評議もまともに開かれず)」より一部抜粋

慣例として、宣告の2日前までに「いついつに宣告しますよー」との公示があります。

過去の例では、パク・クネさんもノ・ムヒョンさんも金曜日に宣告があったそうです。そのルールに意味があるのかは分かりませんが、今日28日金曜日に宣告がなかったということは、次は4月4日の金曜日、あるいは11日の金曜日ということになります。
「金曜日宣告ルール」通りで行くのなら、11日の金曜日が最終日です。公示は、その2日前の水曜日までですね。
「金曜日宣告ルール」が意味のないものであれば、週明け月曜日は14日です。この日に16日の宣告公示がなければ、2人の裁判官の任期中にユンさんの弾劾認容の判決が出せない可能性が出てきます。せっかく首の皮一枚で繋がったイ・ジェミョンさんが、またまたピンチになるかもしれません。