韓国さん、WTO提訴を再開する話

韓国側は、日本の輸出制限措置(輸出管理強化)について問題解決策(事実上の撤回措置)を「日本が示すべき」として一方的に5月31日を回答期限にしていました。

31日は日曜日でしたが、深夜まで待っていたようです。
ですが日本側としては今まで数回実施された協議の中で「立場は説明済み」として特に気に留めていなかったようです。

本日、韓国側は停止していたWTO提訴の処理を再開する意向を示しました。
これでこの問題が長期化することは間違いなくなりました。


聯合ニュースの記事からです。

政府「WTO提訴により、日本の措置の違法・不当性を証明すること」


政府は2日、日本の対韓国輸出規制と関連して世界貿易機構(WTO)への提訴を通して「日本の措置の違法性、不当性を客観的に証明し、国際社会に不当性を広く知らせる」と述べた。
(中略)
ナ室長は「これまで企業と政府の多角的努力によって輸出に大きな支障は発生していないが、まだ不確実性が残っている」とし「このような問題は必ず解消されなければならない」とWTO提訴再開の理由を説明した。

(中略)

日本の措置の違法性を客観的に証明することに加え、輸出許可制濫用防止、類似の措置予防に効果的だと考える。
そして紛争の過程で日本の措置の不当性について国際的コンセンサスが形成されることを期待する。そうした面でWTO紛争解決手続き再開の意味がある。
政府は日本の措置がWTO規範に違反していることを実証するために全力を尽くす。

(後略)

聯合ニュース「정부 "WTO 제소 통해 일본 조치 불법·부당성 입증할 것"(政府「WTO提訴により、日本の措置の違法・不当性を証明すること」)」より一部抜粋


WTOに持ち込むとなると、大体13ヶ月くらいは掛かる見通しです。


ただ、貿易投資室長のナ・スンシクさんがちょっと変なことを言っていまして。今の所、「ホワイトリスト排除の件の提訴は再開しない」ようです。
あくまで「3品目輸出規制措置(韓国曰く)」についての提訴手続き再開だそうです。
韓国は「ホワイト国除外」という全く同じ措置を日本に適用し返していますから、これについては勝ち目がない判断したのかもしれません。

しかし、ホワイトリストから除外されたために個別に輸出認可を受けなければならなくなったわけですから、この二つを切り離して提訴することが可能なのか、また意味があるのか疑問です。