セマングム・ジャンボリー、結局全員退所の話

何かと話題に事欠かないセマングム・ジャンボリーですが、結局、全員退所が決定しました。5日に継続が決まったばかりでしたが、台風の接近を警戒しての安全措置です。
約3万6000人が1020台のバスに分乗し、8つの地域に分散避難するそうです。すでに退所は始まっており、本日中に完了するというということで、安全第一のこの措置は良かったと思います。
ただ一点、気になるとすれば4万人近い人数の宿泊費や移動費をどこが負担するのか、ということです。

今回のジャンボリーの総事業費は1171億ウォンとなっています。このうち人件費を含む運営費だけで740億ウォンを使用しています。一方でキャンプ場施設の造営に使われたのは129億ウォンです。また、2018年に開催地である全羅北道の関係者がスイスとイタリアに「成功開催事例調査」の名目で視察旅行(6泊8日)に行っているのですが、スイスとイタリアは過去にジャンボリーを開催したことがありません。日程にはミラノなどの観光地が含まれていたことも疑問視されています。

このように、開催前からどうも「お金」の掛け方に問題があるような印象が拭えません。追加の費用をどう賄うのか。さらに、全員退所が決まる前に独自判断で退所した米・英・シンガポールの追加費用の扱いはどうするのか。
4500人の最大参加人数の英国チームは、1年以上アルバイトや募金活動で貯めたお金で参加した隊員が少なくなく、また引き上げに掛かったホテル代などの追加費用で数年単位の活動費が圧迫される、としています。

 



聯合ニュースの記事からです。

英スカウト「ジャンボリー参加費1人約600万ウォン...募金活動で用意」(総合)


英国スカウト連名の代表は7日(現地時間)、隊員たちが今回雄ジャンボリー参加に約3500ポンド(約582万ウォン)ずつ支出し、募金活動で費用を用意した場合が多いと話したと、BBCとロイター通信が報じた。

スカウト隊員たちはジャンボリー参加を控え、学校と地域でパンやクッキーを作って販売する募金行事を開いたりもした。

オラフ・クレイトン氏は「娘のガブリエラ(16)が参加費を用意するために18か月間パンを焼いて販売し、英語を教え、食堂で働いた」と話した。また「韓国語と文化の勉強もした」と付け加えた。

マット・ハイド代表はBBCにホテル移動による費用が100万ポンド(約16億6千万ウォン)以上であり、これは今後3~5年間の英国スカウトが計画した事が出来なくなるという意味だと話した。

(中略)

彼は「私たちは主催者側に失望する」として「行く前から、そして行事中にこのような憂慮の一部を繰り返し提起し、是正されるという約束を受けたが、そうでなかったため」と話した。

彼は「数千人が使ったトイレが定期的に掃除されないことを想像してみれば、どんな状況だったか想像できるだろう」と話した。

ガブリエラの父親は「早期撤収することになって非常に悲しんでいたが、衛生状態と天気が急激に悪化して、キャンプ場を離れる頃にはぞっとした」とし「子供たちはバスを待ちながら倒れた」と話した。

(中略)

彼は「娘は戦争のような経験をしてたくさん学んだはずだから、そのような点は肯定的だが、こういう行事を主催した韓国の名声に冠してはあまりそうではない」と指摘した。

(中略)

BBCはスカウト隊員がキャンプ場に到着する前の7月31日に英国スカウト連名が隊員の両親たちに送ったEメールでは「調査の結果、私たちが期待したほど準備が出来ていない」と伝えた。

(後略)



聯合ニュース「英스카우트 "잼버리 참가비 1인 약 600만원…모금활동으로 마련"(종합)(英スカウト「ジャンボリー参加費1人約600万ウォン...募金活動で用意」(総合))」より一部抜粋