経済

サムスン第2四半期営業利益、前年同期比‐95%、赤字幅は縮小という話

サムスン電子の第2四半期の実績の確定情報が発表されました。売上約60兆ウォン、営業利益6685億ウォン。営業損失は4兆3600億ウォンです。売上は前年同期比-22.08%、営業利益は‐95.26%となります。半導体部門だけに絞ると、売上は前年同期‐48.31%の14兆7300億…

韓国、第2四半期GDP改善するも、輸入が大幅減少...「不況型成長」という話

韓国経済は第2四半期に前期比0.6%増加し、数字の上では改善されました。しかし、その中身を見てみると、消費・投資・輸出が減少しており「不況型成長」と分析されています。成長の主な要因は輸出と純輸出(輸出 - 輸入)が増加したことです。輸出は半導体と…

国内はPF不良、海外はオフィス不動産...韓国金融圏の不動産投資リスクの話

プロジェクト・ファイナンス(PF)問題は去年あたりから度々持ち上がっています。簡単に言うと、まだ出来上がっていないマンションなどの建物(建設計画、建設予定地)を担保にお金を集める方法です。PF自体が悪いわけではありませんが、最近の韓国では審査…

6月に急増した韓国家計負債、歴代最大を更新した話

しばらく減少傾向だった韓国の家計負債が再び急増し、2021年11月の歴代最大(1060兆9000億ウォン)を越えました。 最近、基準金利が据え置かれていることも影響しているかもしれません。それにしても、1ヵ月で住宅担保貸出が7兆ウォン急増しており、これを「…

金融市場の弱い輪、「セマウル金庫」で預金引き出しが起こっている話

今回の記事とは直接関係ありませんが、昨日の補足として。昨日お伝えした徴用訴訟の代位弁済「供託」の件、結局4件とも「不受理」となったそうです。やれやれ。日韓関係の改善の前提条件が徴用訴訟の解決だったはずですが...どうするつもりでしょうね?一部…

日韓スワップの話

2015年に終了した日韓スワップ(ドルベース)が復活するそうです。規模は当時と同じ100億ドル(約1兆4400億円)。「復活」というか、「復元」と言った方が良いでしょうか?別に前に進んだわけではないといのがポイント。2歩下がったのが2歩進んでも、前進と…

自営業者の銀行からの融資延滞額が76%増加したという話

家計向け融資残高、企業向け融資残高ともに上昇傾向と言う話

韓国の家計負債は2021年12月以降、前月基準ではずっと減少傾向にありました。韓銀が利上げを始めたのが2021年8月です。このときの引き上げは0.25%で(0.5%→0.75%)、引き上げ後の金利は2020年5月以前の水準と同じだったため、ほとんど影響は無かったはずです…

中国、長期成長率と関連する全要素生産性の急速な低下...韓国の中国依存度低下は避けられないという話

韓国の輸出不振は中国経済が回復すれば回復する、という意見が主流です。しかし、最近発表された中国の5月小売売上高(13.6%)と鉱工業生産(3.6%)はかなり微妙な数字でした。前年同月比は12.7%と3.5%です。これだけ見ると凄い数字ですが、予測値はそれぞれ…

5月雇用動向、失業率は過去最低、しかし「休んだ人口」は18万人増加という話

韓国で5月の雇用動向が発表されました。5月としては歴代最高だそうです。それだけ聞くと「良いこと」のように聞こえますけれども、60代以上の雇用ばかり増えていて逆に青年層と40代の雇用は減っているという構造は相変わらずです。

韓国主要企業の約3分の1は営業利益で利子が払えない状態という話

韓国企業の3分の1(35.1%)は、昨年の営業利益で債務の利子すらも払えないことが分かりました。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 韓国経済の記事からです。 「お金を稼いでも利子も返せない」...10社中4社「限界企業」[カン・ジンギュ…

韓国自営業者、過去5年間で180万人増加...105万人は2021年のコロナ禍の1年で増えたという話

コロナ禍も含めたここ5年間で韓国の自営業者が180万人増加していたそうです。特に2021年は1年だけで105万1千人と一気に増えています。退職後に自営業を始めるというのがよくある流れというのもあるのでしょうが、2021年頃はコロナの影響で事業資金が借りやす…

韓銀「中国リオープニングの肯定的波及効果はまだ不十分。下半期の半導体景気回復は不透明」としつつも「下半期には効果が出て来るので国内景気は大丈夫」という話

韓国の輸出鈍化について、韓国政府や韓国銀行(中央銀行)は「中国がリオープニングすれば回復する」と言い張ってきました。特に何らかの対策を講じることもなく「耐えて待つ」方策です。関連内容を報じる韓国メディアも、一部では中間財の対中輸出が10年前…

債務調整制度を利用する20~30代が増えているという話

韓国には信用回復委員会というところが提供する迅速債務調整制度というのがあります。日本に類似の制度があるのかはちょっと分からないのですが、一時的に返済の負担を減らせる制度です。具体的には延滞1ヵ月以内であれば、この制度を利用することで延滞利子…

高齢者の貧困とMZ世代の相対的貧困の話

今日は所得に関する記事を2本紹介します。韓国の高齢者の貧困率がOECD加盟国内で1位となったというものと、それとは真逆でMZ世代は親世代(60代以上)の半分の収入しかない「相対的貧困」だというものです。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push(…

韓国自営業者の貸出平均金利は5%以上という話

今月上旬に、韓国の自営業者の延滞率も急騰しているという記事を紹介しました。その記事の中で、昨年末時点における自営業者の全金融機関を対象とした債務は1119兆8千億ウォンと集計されています。今回出てきたデータは銀行圏に限定されたものですが、 自営…

韓国の対中消費財輸出の減少傾向は10年前から…半導体増加分が穴を埋めてただけという話

昨年5月以来、韓国の対中貿易は悪化し続けています。国交正常化以降、27年9ヵ月の間で韓国の対中貿易収支が赤字に転落したのは昨年5月が初めてのことです。9月にはわずかばかり黒字に戻ったものの、10月から再度赤字に転落、以降、現在発表されている4月実績…

韓国自営業者のうち38万世帯のDSRが70%を超えた話

所得に占める債務の返済比率をDSRと言います。今月上旬に、韓国自営業者の延滞率が急騰しているという記事を紹介しました(こちら)。その中で、2018年時点の自営業者のDSRは34.8%(一般サラリーマン22.0%)であったとお伝えしていたのですが、最新のデータ.…

韓国コスメ、中国市場での売り上げが激減した話

韓国がK-Popや韓流とセットで輸出している産業にコスメがあります。世界で大人気ということになっていますが、日本にも進出しているアモーレパシフィックは一時期、海外売り上げの60%が中国市場での売上だったというほど、結局は中国市場頼りでした。昨年の…

消費、輸出、不動産投資...全て不振なのに税収不足で政府が動けない手詰まり状態の話

韓国の今年の成長率が1%半ばとの見通しが相次いで出ています。1%台後半からの下方修正で、低いところだと1%台前半としています。(韓国では基本的に成長率2%を切ると「低成長」と見なされる)韓国の貿易依存度は30%ほどで、輸出不振、特に半導体不振が…

米中摩擦下で半導体の最大受益は台湾という話

2018年から米中摩擦は本格化しましたが、それに伴い米国の半導体市場でシェア1位(30.7%)だった中国は2022年現在4位(11.7%)に後退しています。その穴を埋め反射利益を得たのは台湾(シェア4位9.5%→1位19.2%)でした。2018年の時点では韓国が台湾をシ…

韓国財政収支、年間予想は58兆2千億ウォンの赤字...第1四半期ですでに54兆ウォンの赤字が出ている話

先月上旬の時点で、韓国では今年の税収不足を危惧する報道が出ていました。今年2月までの段階で既に前年と比べ15兆ウォンほど税収が減っており、このままのペースだと最終的に政府予想より20兆ウォンほど税収が足りなくなるのではないか、そうした内容でした…

間もなくジョンセ金高騰時の契約が満期...ジョンセ金トラブルが来月から本格化する可能性が高い話

韓国独特の賃貸形態であるジョンセですが、通常は2年契約が結ばれます。2年経過後、契約を更新する場合は大家と店子とで再度、ジョンセ金の交渉が行われ、大家は「5%上限」の制限内でジョンセ金の増額が出来ます。店子はジョンセ金の市場動向によっては「一…

自営業者の延滞率も急騰している話

自営業者の延滞率も高まってきています。韓国は5人に1人が自営業者と言われるくらい多いです。50代で定年を迎え、その後自営業に転向するケースが多いです。もちろん、そんなに甘いものではありません。統計庁が発表した2021年の月平均所得は196万ウォン...…

「ノージャパン」の顛末...「ユニクロほどの多国籍企業はもっと韓国に配慮せよ」という謎理論の話

岸田さんの訪韓を前に「ノージャパン」の総括(?)のような記事が出ていました。売り上げが落ちたー、回復傾向ー、黒字化ーという視点だけでなく雇用面(人件費)にもフォーカスし、韓国が食らったブーメランの話にもチラっと触れています。本当にチラっと…

貯蓄銀行の延滞率が3月末時点で5%超え...3ヵ月で1%急騰していた話

つい2日ほど前にノンバンクを中心に延滞率が高まりつつある、という話をお伝えしたばかりです。その時のデータは昨年末を基準にしたものでした。その時点で1ヵ月以上の延滞率が2.24%でした。これだけだと、まあそんなもんか、な感じです。しかし、これを3ヵ…

ノンバンクを中心に延滞率が高まりつつある話

第2金融圏、いわゆるノンバンクと言われる金融機関の延滞率が急騰しています。ノンバンクの企業融資残高は3年間で85.4%増加しました。昨年第4四半期末時点で延滞率は2.24%。3年前同期と比べて0.62%上昇しています。特に貯蓄銀行で資産健全性の悪化が顕著です…

第2四半期の家計信用リスク指数「42」は「カード大乱」当時並みの水準という話

ユンさんが訪米中です。今回は中身がどうこうというより「12年ぶりの国賓」という扱いに象徴的な意味があるのではないか、な気がしています。本番の首脳会談はアジア時間の夜になるので、詳報は明日以降でしょうね。ただ韓国メディアは早くも「お土産」に興…

5年間で家計向け融資が約2倍に...特に2030代のジョンセ金増加率が280%増で最大という話

2017年と2022年6月末の家計負債を比較したところ、2017年が710兆9000億ウォンで2022年6月末が1102兆ウォンと、約55%増加していたとのレポートが提出されました。世代別に見ると20、30代の増加率が最大でした。特にジョンセ金で貸出を受けたケースが280%増で…

今年のコスダック、個人の純買いの44%は「借金で投資」という話

韓国では個人投資家のことを「東学アリ」と言います。アリは昆虫の蟻です。東学は1894年頃に起こった東学運動(農民運動)に由来するそうです。東学運動はざっくり言うと権力に対する反抗運動です。投資の世界の場合、巨大な海外資本に「アリ」のように小さ…