経済

韓国企業のGDP対比負債増加率5.2%↑、調査対象34ヵ国中2番目の増加幅という話

韓国企業の負債が急速に膨らんでいます。GDP対比の負債率を比較した時、第2四半期と第3四半期では、第2四半期120.9%→第三四半期126.1%と1四半期で5.2%の上昇と集計されました。この増加幅は調査対象国34ヵ国中2番目の大きさです。 (adsbygoogle = window.ads…

30・40代は住宅ローン、50・60代はカードローンが増加しているという話

数日前に資本市場研究院の出したレポートの分析で35~44歳の所得対比金融負債率は146%、34歳以下は149%と出ているのを紹介しました。こちらは家計負債の中でも主に住宅ローン関連の話でした。今日はクレジットカードローンの方で、こちらは50、60代を中心に…

韓国金融当局による「空売り禁止」措置後、個人投資家による「借金投資」がまた増えたという話

11月5日に韓国の金融当局は、韓国取引所において翌6日から来年6月まで「空売り禁止令」を出しました。「空売り」とは信用取引で使われる方法の一つで、手元にない株券を証券会社から「借りて売り」、期日までに「買い戻して返却」することで差額益を狙う取引…

債務返済延滞者の経済活動は1年経過後も回復せず...韓国の39歳以下の金融債務不履行者は約23万人という話

家計債務関連の話題です。金利の急上昇後、不動産価格の下落と共に一時期、家計債務の上昇は緩やかになっていました。しかし6月になって再び増加傾向になり、第2四半期末時点で1863兆ウォン(うち銀行圏は1062兆3000億ウォン)と高止まりしたままです。家計…

「韓国は今や債権国家、通貨危機事態は起こらない」...本当か?な話

韓国のD2(一般政府債務)はGDP比で54.27%です。日本の255%と比べるとずっと低いんですけど、2018年には40.02%しかありませんでした。5年で14.25%ポイントと、急速に増えています。家計負債は2017年にGDP比で91.96%から昨年末には108.12%と、こちらも16.16%…

サムスンの現金資産、1年で3割減の話

先月末にサムスンの第3四半期連結決算が発表されました。営業利益が2兆4336億ウォンで昨年同期比‐77.57%です。市場予測値(1兆8358億ウォン)を上回ったのと、メモリ事業の赤字幅が縮小したことを受け「第4四半期には半導体部門で本格的な業績改善が現れるも…

韓国成人の半数以上が「家族・友人・知人の勧めで金融商品を選択する『金融オンチ』」の話

来月、OECDの2022年PISA(学習到達度調査)の結果が発表されることもあり「機能的文盲」関連の記事が何か無いかと探していたのですが、その中で「金融文盲(금융 문맹)」という見慣れない単語を見つけました。意味は分かります。しかし日本語では「文盲」と…

IMFの2023年10月世界経済見通し...韓国経済1.4%維持という話

IMFが10月の世界経済展望を発表しました。年に4回発表される展望値ですが、4月と10月の2回は全加盟国について、1月と7月には主要30ヵ国についてのみ発表されます。韓国は前回の7月発表値から据え置きの1.4%となりました。韓国政府、韓国銀行の予想値と一致し…

韓国政府、政策庶民金融商品の延滞分6000億ウォンを代位返済した話

韓国には超低信用者や多重債務者など、制度圏内の金融機関ではローンが借りられない層に向け、政府が低金利で貸し出すローンがあります。政策庶民金融商品と言いますが、再出発ローンなんて言い方をすることもあります。ターゲットが超低信用者であることか…

韓国自営業者延滞率過去最大の7兆3000億ウォン、7割が多重債務者という話

韓国の自営業者の延滞率が急増しています。今年6月末時点で1ヵ月以上延滞した金額は7兆3000億ウォン。このうち1兆ウォンが第2四半期(4~6月)のみで増えたそうです。2020年のコロナのときでも3兆5500億ウォン程度だったそうなので、ほぼ倍です。コロナ禍に…

「上低下高」ではなく「L字型不況」の憂慮の話

韓国政府と韓国銀行はずっと「上低下高」と言ってきていました。それは当初、いわゆる「V字回復」をイメージしていたと思います。それが第3四半期に入っても貿易収支は黒字転換したものの半導体は相変わらずの不振が続き回復傾向が限定的であったことでいつ…

韓国輸出減少幅OECD加盟国で1位という話

OECDは経済成長展望の修正値で主要各国を上方修正したのに対し、韓国は1.5%に据え置いています。その理由の一つかどうかは分かりませんが、本日OECDが発表した7月までの貿易統計によると、韓国はOECD加盟37ヵ国中で輸出額減少は4番目に、輸入額減少は最も大…

10年間でUターンした韓国企業160ヵ所、国内での操業再開は54ヵ所だけという話

米国(2021年)1844社、日本(2018年)612社、韓国(2021年)26社...海外から国内に拠点を戻したUターン事業所の数です。日本だけ年が統一されていないのがちょっと気になりますが、大体年平均で600~700が戻っているんだそうです。台湾も年平均70ほどがUタ…

主要国の経済成長率展望値が上方修正される中、韓国は「据え置き」という話

OECDとADBが経済成長展望の修正値を発表しましたが、日本を含む主要国を上方修正したのに対し、韓国はそれぞれ1.5%(OECD)、1.3%(ADB)に据え置きました。特にOECDは日本の展望値を1.3%→1.8%と0.5%上方修正しており、これによって日本と韓国の成長率展望値…

韓国賃金未払い額、昨年同期間比27%急増の話

韓国では毎年毎年この時期(チュソク=秋夕、秋盆)になると賃金未払い問題が取り上げられます。チュソクには親族が集まります。昔に比べて大分簡素化したりしているようですけれども、それでも今でも日本よりはずっと親戚縁者の付き合いが「濃い」です。豪…

韓国経済「楽観論」を対外変数から見る話その2

先日の続きで、対外要因から韓国経済楽観論を分析したものです。前回は「対外要因=中国の不振」に焦点を当てていましたが、今回は「ウォン安ドル高」と「ロシア‐ウクライナ戦争」です。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ザ・スクープの…

韓国経済「楽観論」を対外変数から見る話

韓国政府や韓国銀行が主張する「楽観論」について対外変数(記事中では「弱い輪」と表現)から分析している記事を紹介します。対外変数ということもあり、韓国国内のインフレ状況や不動産市場の動向、家計負債などの国内の火種には触れず、あくまで韓国経済…

韓国ブランド消費額、このままのペースだと昨年(1人当たり消費額世界1位)を超える見通しの話

昨年、韓国人の1人当たりブランド消費額は世界1位(325ドル)でした。当時の分析ではこの理由を「1.不動産価格の高騰」「2.コロナによる渡航制限」の2つの代替消費と見ていました。つまり、高騰する不動産価格により住宅購入を「諦めた」庶民層・若者層が…

韓国の家計負債の2つの特徴の話

GDP比100%超えの韓国の家計負債はOECD内では4位です。が、ここにはジョンセ金は含まれていません。ジョンセ金は賃貸人と賃借人との間の「個人的な借金」と見なされるためです。ここにジョンセ金を上乗せすると1位となります。また、規模よりもその拡大スピー…

「AI用チップの需要増が他の半導体の需要低下を招いている」という話

当初予測されていた半導体回復は今年下半期からでしたが、今は10月以降とも言われています。韓国の半導体の主力はメモリ半導体です。ですから、一番大きいのはデータセンター需要です。ざっくり言うと、データセンターへの設備投資増が、そのままメモリ半導…

韓国8月業況悪化...半導体と中国の回復遅延によるものという話

今年下半期から反騰すると予測されていた半導体ですが、思わしくないようです。また、連日ニュースになっている中国発の不動産バブル崩壊リスク(恒大集団と碧桂園)などもあり、中国頼りの景気回復(リオープニングで上手くいく)も説得力が無くなってしま…

信用取引融資残高20兆5千億ウォンで今年最大...「ビットゥ」が二次電池関連株に集中しているという話

信用取引融資残高がまた20兆ウォンを超えました。今年の4月以来です。今月に入っての急激な伸びは恐らく、上旬には例の超伝導体関連の影響が大きいと思うのですけど、その後は主に二次電池関連に集中しているそうです。信用取引は証券会社に一定の資金を証拠…

「25年ぶりに韓国が日本に抜かれる」という話

日本の第2四半期の成長率が発表されましたが、予想外の数値に驚いた方も多かったのではないでしょうか?韓国メディアでも取り上げられています。特に韓国の第2四半期は「不況型成長」との分析が出るなど、あまり思わしくない状況であることも相まってか、成…

サムスン第2四半期営業利益、前年同期比‐95%、赤字幅は縮小という話

サムスン電子の第2四半期の実績の確定情報が発表されました。売上約60兆ウォン、営業利益6685億ウォン。営業損失は4兆3600億ウォンです。売上は前年同期比-22.08%、営業利益は‐95.26%となります。半導体部門だけに絞ると、売上は前年同期‐48.31%の14兆7300億…

韓国、第2四半期GDP改善するも、輸入が大幅減少...「不況型成長」という話

韓国経済は第2四半期に前期比0.6%増加し、数字の上では改善されました。しかし、その中身を見てみると、消費・投資・輸出が減少しており「不況型成長」と分析されています。成長の主な要因は輸出と純輸出(輸出 - 輸入)が増加したことです。輸出は半導体と…

国内はPF不良、海外はオフィス不動産...韓国金融圏の不動産投資リスクの話

プロジェクト・ファイナンス(PF)問題は去年あたりから度々持ち上がっています。簡単に言うと、まだ出来上がっていないマンションなどの建物(建設計画、建設予定地)を担保にお金を集める方法です。PF自体が悪いわけではありませんが、最近の韓国では審査…

6月に急増した韓国家計負債、歴代最大を更新した話

しばらく減少傾向だった韓国の家計負債が再び急増し、2021年11月の歴代最大(1060兆9000億ウォン)を越えました。 最近、基準金利が据え置かれていることも影響しているかもしれません。それにしても、1ヵ月で住宅担保貸出が7兆ウォン急増しており、これを「…

金融市場の弱い輪、「セマウル金庫」で預金引き出しが起こっている話

今回の記事とは直接関係ありませんが、昨日の補足として。昨日お伝えした徴用訴訟の代位弁済「供託」の件、結局4件とも「不受理」となったそうです。やれやれ。日韓関係の改善の前提条件が徴用訴訟の解決だったはずですが...どうするつもりでしょうね?一部…

日韓スワップの話

2015年に終了した日韓スワップ(ドルベース)が復活するそうです。規模は当時と同じ100億ドル(約1兆4400億円)。「復活」というか、「復元」と言った方が良いでしょうか?別に前に進んだわけではないといのがポイント。2歩下がったのが2歩進んでも、前進と…

自営業者の銀行からの融資延滞額が76%増加したという話